Q:実姉が亡くなり、私と弟で遺品を整理していたら、実姉が加入していた生命保険証券が見つかりました。
実姉は未婚でしたので、保険金の受取人は既に亡くなっている母になっていました。父もそれ以前に他界しております。
この場合には、誰が保険金を受け取ることができるのでしょうか。
A:死亡保険金の請求権は、被保険者であるお姉様が亡くなった時点で、受取人に指定されているお母様の権利となります。
もし、保険受取人が被保険者よりも先に亡くなった場合はお母様からどなたかに受取人の変更手続きをするのが一般的です。
しかし、お尋ねの場合は、お母様が亡くなった際に受取人の変更手続きをしていなかったので、お姉さまが亡くなった今となっては、その手続きはできないこととなります。
それでは、死亡保険金の請求権はどうなるのかというと、保険法46条の規定では保険金受取人が被保険者より先に死亡していた場合には、「保険金受取人の相続人の全員が保険金受取人となる」と定められています。
そして、その際の保険金の受取割合は、法定相続分に従うのではなく、全ての相続人が平等に受け取ることができるとされています。
以上が、保険法による原則的な受取人に関するルールですが、保険会社の約款や契約によって、異なる受取人や受取割合が定められている場合には、これに従うこととなりますので注意が必要です。
この点については、保険会社にお問い合わせした方がよろしいでしょう。