2022.05.20更新

Q:相続税の申告期限である10ヶ月以内に遺産分割協議が整う可能性がありません。どうしたら良いですか?

 

A:相続税の申告期限は原則延長できません。このような状態を「未分割」といいます。


「未分割」の場合の相続税の申告は、一旦、法定相続分で財産を分けたとして申告書を提出します。

 

しかし、注意を怠ってはいけないのは、「未分割」のままの申告では、「配偶者の税額軽減の特例」、「小規模宅地等の特例」(以下、「各特例」といいます。)が適用できませんので、相続税納税額は高くなります。

 

対応策としましては、「申告期限後3年以内の分割見込書」を「未分割」の申告書を提出する際に添付して提出します。

 

そして、その後、分割協議がまとまった段階で、その日の翌日から4か月以内に、各特例適用して再度申告手続きをします。その手続きを「更正の請求」といい、計算内容等が認められれば払いすぎた税金が還付されます。

2022.04.22更新

Q:住宅取得資金の贈与税の非課税制度にについて知りたい

 

A:令和4年1月1日から令和5年12月31日までの間に、父母や祖父母など直系尊属からの贈与によって自己の居住の用に供する住宅用の家屋の新築や取得または増改築等(以下「新築等」といいます。)の対価に充てるための金銭(以下、「住宅取得資金」といいます。)を取得した場合において、一定の要件を満たすときは、贈与を受けた者ごとに次の住宅資金の贈与が非課税となります。(国税庁)

 

① 省エネ等住宅の場合には1,000万円まで
② 上記①以外の住宅の場合には500万円まで

 

なお、非課税の特例の適用を受けるためには、贈与を受けた年の翌年2月1日から3月15日までの間に、非課税の特例の特例を受ける旨を記載した贈与税の申告書に戸籍の謄本、新築や取得の契約書の写しなど一定の書類を添付して、納税地の所轄税務署に提出する必要があります。

 

また、この制度は「相続時精算課税制度」(限度額2,500万円)と組み合わせて使うことも可能です。

 

2022.04.14更新

Q:不動産収入があり、青色申告をしたいのですが。

 

A:青色申告をするためには、税務署に「青色申告承認申請書」を提出しなければなりません。そして、その収入や必要経費などの金額を集計する際に、簡易帳簿か複式簿記による帳簿を作成することが求められます。また、実際に税務署に青色申告する際には、申告書の他に決算書などを添付することが義務付けられます。

 

しかし、その代わりに青色申告を行う人には、次の税務上の恩典を与えて節税効果が得られるように配慮されています。

 

① 青色申告特別控除が受けられる
② 所得の損失額を翌年以降3年間繰り越すことができる
③ 青色事業専従者給与を必要経費にできる

 

なお、不動産の貸付けが事業となるかの判断については、原則として社会通念上、事業と称するに至る程度の規模で行われているかどうかによって、実質的に判断します。

 

ただし、建物の貸付けについては、次のいずれかの基準に該当すれば、原則として事業として判断されて取り扱われます。

 

⑴ 貸間やアパートなどは、貸与できる独立した室数が概ね10室以上であること
⑵ 独立家屋の貸付けは、おおむね5棟以上であること

 

また、上記③の「青色事業専従者給与」を不動産収入の必要経費とするには、当然、青色事業専従者に対して給与が支払われていることを必要としますが、その「青色事業専従者」とは、次の要件のいずれにも該当する人をいいます。

 

⑴ 青色申告者と生計を一にする配偶者その他の親族であること
⑵ その年の12月31日現在で年齢が15歳以上であること
⑶ その年を通じて6月を超える期間(一定の場合には事業に従事することができる期間の2分の1を超える期間)、その青色申告者の営む事業に専ら従事していること
⑷ 青色事業専従者給与に関する届出書を納税地の所轄税務署長に提出していること

 

2022.04.12更新

Q:不動産収入で生計を維持しようと考えていますが、個人の「青色申告」にするか、「法人化」にしてしまうか悩んでおります。

 

A: 個人の不動産収入を青色申告をするには、税務署に「青色申告承認申請書」を提出しなければなりません。その不動産収入が「事業的規模」に該当する場合は、一定の条件のもと「青色事業専従者給与」という特典を受けることができます。

 

このように青色申告をする場合、例えば1,000万円の不動産所得(不動産収入-経費)のある人が、更に青色専従者への給与300万円を経費にすることがメリットとなります。

 

一方、青色申告のメリットだけでは解決できないほど不動産所得が高額な場合は、法人と個人にかかる税率の差を活用することや法人の従業員への給与の支払いや個人では経費にしにくいものを経費化できるなどの観点から、法人化を検討する必要があると思います。

 

なお、この「青色申告」か「法人化」を選択する場合の不動産所得の額のボーダーラインは、1,000万円程度を目安とされると検討の余地があると考えられます。

2022.03.28更新

Q:「空き家特例」(相続した空き家の売却)のポイントを知りたい

 

A:相続時から3年を経過する日の属する年の12月31日までに、被相続人が一人住まいとして居住の用に供していた土地・家屋(家屋は昭和56年5月31日以前に建築されたもの)を相続した相続人が、①その家屋を取り壊して更地にして売却するか、②その家屋に耐震リフォームを施して売却した場合には、譲渡所得(譲渡収入金額-必要経費)から3,000万円が特別控除されます。

 

例えば、次の条件で上記の①と②のケース別で比較してみましょう。
・譲渡収入金額4,000万円
・必要経費を購入価額がわからない土地・家屋の場合の概算取得費

(売却価格の5%が取得価格となる取り扱い)
・家屋取り壊し費用200万円
・家屋の耐震リフォーム費用1,000万円

 

①更地にして売却するケースの場合

        (概算取得費) (取り壊し費用)(特別控除)
4,000万円-200万円(4,000万円×5%)-200万円-3,000万円=600万円が譲渡所得となります。
税額は、600万円×20%=120万円(所得税15%・住民税5%)となります。

 

②耐震リフォームを施して売却するケース

   (リフォーム費用)(特別控除)
4,000万円-1,000万円-3,000万円=0円が譲渡所得となります。
このケースの場合は、譲渡所得が0円ですので税額は発生しません。

 

以上のとおり、①更地にして売却するか、②耐震リフォームを施して売却するかを選択する際には、どちらのケースが高く売却できるかなど、あらゆる面から熟慮して決める必要があります。事前に専門家にご相談されるようお奨めいたします。

2022.03.08更新

Q:相続した不動産を売却した場合の税金について教えて下さい

 

A:不動産を売却した場合、その所有期間によって所得税・住民税が変わります。

 

不動産の売却益に相当する譲渡所得に対しては、その所有期間によって短期譲渡所得と長期譲渡所得に区分され、所得税・住民税の税率が変わります。

 

所有期間が5年以下の場合は、短期譲渡所得とされ、所得税30%・住民税9%と復興特別所得税として所得税額に対し2.1%が課税され合計で39.63%の税率で課税されます。

 

所有期間が5年を超えた場合は、長期譲渡所得とされ、所得税15%・住民税5%と復興特別所得税合わせて20.315%の税率となります。

 

また、相続した不動産を売却した場合、所有期間の算定基準は売却した年の1月1日時点での期間で判定することとなっていますが、その取得時期は前所有者(被相続人)の取得時期が引き継がれます。

 

例えば、亡くなった前所有者(被相続人)が2016年5月15日に不動産を取得していた場合で、その後、その不動産を相続して2022年5月16日に売却したとしましょう。


この場合は、実際に所有していた期間は5年と2日となりますが、税務上の売却時の所有期間の判定時期が2022年1月1日となることから、所有期間は2016年5月16日から2022年1月1日の約4年7ヶ月と判定されます。

 

このように不動産の売却を検討する場合には、その所有期間が5年を超えると税率が大幅に下がることから、相続した不動産の所有開始時期の確認を確実にして、短期・長期の判断をされることはとても重要なことです。

 

2022.02.25更新

Q:相続税の申告にあたって財産計上のために必要な書類を教えてください

A:概略以下の通りです。

 

表

 

2021.12.09更新

Q:贈与税の改正が検討されていると聞きましたが、どのようなことでしょうか

 

A:令和3年度税制改正大綱において、今後、本格的に検討を進めることが明記されたものとして「相続税・贈与税一体化」の議論があります。

 

既に海外では、米国やドイツ、フランスなどで相続税・贈与税を統合した累積額への一体課税が実施されております。これは、資産移転の時期による税負担の差異をなくして、意図的な税負担の回避を防止する制度として導入されているものです。これに倣い、我が国でも相続税とその補完税としての贈与税を一体的に捉えて課税するという制度の本格的な検討が進められていくことになりました。

 

なお、贈与税の非課税制度を活用した贈与はどのように変わるのかなどの具体的な点につきましては、未だ、どのような制度に改正されるか分かっていません。

 

相続対策などを含めた贈与をご検討の方は、特に、今後の成り行きを注目する必要があります。

2021.11.26更新

Q:不動産所得の計算はどのようにしますか(大家さん)

 

A:不動産所得の金額は次のように計算します。

 

不動産所得の金額=総収入金額―必要経費

 

総収入金額には、賃貸料収入の他に名義書換料、承諾料、更新料又は頭金などの名目で受領するもの、敷金や保証金などのうち、返還を要しないもの(預かり敷金から差し引いた原状回復費用は不動産収入となります)や、共益費などの名目で受け取る電気代、水道代や掃除代なども含められます。

 

また、必要経費とは、不動産収入を得るために直接必要な費用のうち、家事上の経費と明確に区分できるものをいいますが、具体的には貸付資産に係る以下に掲げるものなどが該当します。

 

1.各種税金 2.損害保険料 3.減価償却費 4.修繕費 5.管理費 6.借入金利息 7.交際費 8.通信費 9.交通費 10.図書費・消耗品費

 

なお、必要経費の計算上の注意点としては、賃貸用とそれ以外の利用があるなど利用区分が重複する場合には、事業割合に応じて按分をすることです。

2021.11.25更新

Q:任意後見制度について教えてください

 

A:任意後見制度は、自分が判断能力を失う前に、あらかじめ判断能力を失ったときに財産を管理してもらう人を選んでおくものです。

したがって、任意後見制度の場合、ご自分が元気な内に後見人になる予定の方と任意後見契約を結んでおく必要があります。

 

判断能力を失うまでは自分が財産管理を行い、判断能力が減退した場合に、契約をしておいた後見人の方が職務を開始して、財産管理を始めることとなります。

この制度のメリットは、自らで後見人を選ぶことができ、財産管理の方法も定めておくことも可能であるというところです。

 

なお、任意後見制度では、必ず後見監督人が選任され、後見人が誠実に職務を果たしているかを監督します。これは法定後見人と違って、後見人の選任にあたって裁判所が関与していないため、横領などの事件を未然に防ぐためと考えられます。

ご不明な点がある場合は、まず専門家に相談されることをお薦めします。

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