令和5年12月に国税庁より、令和4事務年度における相続税の実地調査の状況が公表されました。
それによると、実地調査件数は令和4事務年度(令和4年7月~同5年6月)で8,196件となり、令和3事務年度(令和3年7月~同4年6月)の6,317件と比べ前事務年度比129.7%と増加しました。
また、申告漏れ等の非違件数は令和4事務年度で7,063件となり、令和3事務年度の5,532件と比べ前事務年度比127.2%と増加しております。
なお、追徴税額合計は令和4事務年度669億円で令和3事務年度560億円と比べて増加しております。
更に、近年、国税庁が申告漏れ財産として、特に、注目している海外資産に係る実地調査件数は、令和4事務年度845件で令和3事務年度660件と比べ前事務年度比128%と増加しました。
その結果、海外資産に係る申告漏れ等の非違件数は令和4事務年度で174件となり、令和3事務年度115件と比較して151.3%と大きく増加しました。
最後に、実地調査とは別に、文書や電話による連絡又は来署依頼による面接などの簡易な接触も行われています。それによりますと、接触件数は15,004件で、その結果、申告漏れ等の非違件数は3,685件となっております。