2020.10.20更新

 相続税額の2割加算とは、相続や遺贈により財産を取得した人が、被相続人の一親等の血族(代襲相続人となった孫を含む)および配偶者以外の人である場合には、その人の相続税額にその相続税額の2割に相当する金額を加算する制度です。

 

 この制度は、相続人でない人が財産を取得するのは偶然性が高いことや、一世代飛ばして孫が相続する場合は相続税の支払いを1回免れることなどから、相続税の負担の調整を図る目的で設けられました。

 

 したがって、財産分けを考える場合は、2割加算の対象者を把握した上で、誰に財産を承継するのか熟慮しなければなりません。

 

 例えば、被相続人の孫が被相続人の養子となっている孫養子のケースでは、相続税法上、実子と同様に基礎控除やみなし相続財産の非課税枠の構成員となり得ますが、その孫が代襲相続人である場合を除き、相続税額の2割加算の対象となってしまいますので注意が必要です。

 

2020.10.06更新

 

相続や遺贈により取得した不動産などを売却した場合、要件を満たせば納税した相続税額の内、一定金額について売却した不動産などの必要経費(取得費)に加算することができる特例があります。(租税特別措置法第39条)

 

この特例を適用することで、不動産などの売却に伴う譲渡所得を減らし、支払う所得税を軽減することができます。

 

この特例の適用要件は次のとおりです。

・相続や遺贈により取得した財産であること
・その財産を取得した人に相続税が課税されて納税していること
・その財産を相続開始の翌日から相続税の申告期限の翌日以降3年を経過する日まで(相続開始後3年10ヶ月以内)に売却していること

 

この特例の趣旨は、相続財産を売却して相続税の支払いに充てることを想定して、税負担の軽減を図るものです。

 

しかし、相続税の納税資金が不足していないケースでも、特例要件期間内に不動産などを売却して現金化しておく選択肢も考えられます。

2020.10.02更新

遺産分割が有効に成立するためには、相続人全員の合意の基、遺産分割協議書を作成することが必要です。相続人の一人でも協議内容に不満(不服)があると、遺産分割協議は整いません。この場合、遺産分割協議が整わないことを理由として、相続人は家庭裁判所に遺産分割の調停を申し立てることができます。

 

一方で、相続税法では遺産分割が整わない未分割の状況であっても、相続税の申告期限である相続開始日から10ヶ月の申告期限は延長されません。この場合は、申告期限までに民法上の法定相続の割合に基づき相続財産を取得したものとして、相続税の申告と納税をすることとなります。

 

そして、後日、調停又は審判等で遺産分割が確定すれば当初申告の状況に応じて、次のとおり手続きができます。

 

〇 当初申告の相続税が減少する場合 

      更正の請求(遺産分割が確定した日から4ヶ月以内)

〇 当初申告の相続税が増加する場合

  修正申告(遺産分割協議が確定した日から1年を過ぎると時効成立)

 

 なお、未分割のまま相続税の申告を行う場合は、次の特例等が受けられないので注意が必要です。

 

① 小規模宅地の特例

② 配偶者の税額軽減

③ 物納

④ 農地の納税猶予の適用

 

ただし、未分割のままで申告する際に「申告期限3年以内の分割見込書」を添付して申告して、3年以内に分割された場合は、上記の①小規模宅地の特例と②配偶者の税額軽減の特例は遡って適用をすることができます。

 

 

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