不動産の組換えによる相続税対策
2021.09.28更新
可能性の有無を度外視すれば、地方の自宅を売却して地価の高いところに住み替える。
例えば、地方の土地と同じ時価総額の都心の自宅敷地に住み替えると、地価が高い分だけ敷地面積は小さくなりますので相続税の小規模宅地等の特例を活用した場合、評価減の金額は大きくなり、結果として税負担の軽減につながります。
もちろん、自宅の売却に伴う譲渡所得税はかかりますが、3,000万円までは特別控除が適用されます。
このように、地主さんが検討すべきことは、収益性が低いのに相続税評価額が高い不動産を手放し、より収益性の高い不動産に組換えていくことが相続税対策としては重要です。
また、不動産賃貸の用に供している建物等の敷地の相続では、200㎡を限度に50%が減額されます。地方にある土地や駐車場になっている土地を売却し高収益の賃貸マンションを購入すると、土地には貸家建付地の減額、建物には借家権の減額がありますので、相続税の評価を下げることができます。
また、スムーズな資産承継の面からは、貸地の底地は整理して、更地としてしまうか、売却して現金化するなどの対策を講じた方が得策かと思われます。