2016.01.29更新

経営セーフティー共済の掛金は税法上、法人の場合は損金、個人の場合は必要経費に算入されます。しかし、個人で不動産事業を営む場合には、共済掛金は不動産所得の金額の計算において必要経費としての算入が認められません。不動産管理会社を設立すれば、会社がこの共済制度に加入することができ、掛金総額が800万円になるまで積み立てることができます(損金に算入)。また、40か月以上共済金を掛けていれば原則として任意解約でも100%掛金は還付されます。還付された掛金は会社の益金に算入されますが、賃貸物件の大規模修繕などを実施するときに解約するなどして解約期間を調整すれば、会社の所得の平準化に役立つと思われます。

2016.01.21更新

不動産は”家”の財産として家督を継ぐ者に集中させて相続させたい。そう願う方は多いと思います。その結果、不動産所得が特定の人に集中し、所得税等の高い税率の適用を受けているケースも少なくありません。この問題を解消するために不動産管理会社を設立し、上手に活用することが考えられます。

不動産オーナーの所得を会社に移転させるための方法は、大きく三つに分類されます。

 

①管理料徴収方式
不動産の所有者は個人オーナーのままで、会社は個人所有物件の管理を行い、管理料収入を得る方式。

 

②転貸方式
いわゆるサブリース方式で、個人オーナーが所有する賃貸物件を、会社に一括で貸し付ける方式です。会社は個人オーナーに借上げ賃料を支払い、一方で借上げた賃貸物件の賃料収入を得て賃料差額を会社の収入とします。

 

③不動産所有方式
会社が個人オーナーから賃貸物件を取得し、自ら管理運営を行う方式。賃料収入は100%会社に帰属します。個人オーナーに帰属していた賃料収入が会社に置き換わるため、収入の分散効果は最も大きいことから相続対策に最も適していると考えられます。

この場合の留意点として、同族間での建物の譲渡であっても譲渡価格には細心の注意が必要です。また借地権の認定課税を回避したい場合、土地の無償返還に関する届出書を税務署に提出することが必要です。個人が所有する高収益な不動産が会社に譲渡されると、将来、会社の株価は大きく値上がりすることが予想されますので、子や孫を株主にしておけば相続税の課税をかなり先に延ばすことが期待できます。また、子や孫を役員に登用し、役員報酬を支給して、所得分散と相続税の納税資金の確保に役立てるようにします。

2016.01.18更新

一般的にマンションは高層階になるほど市場価格は高くなります。ところが相続税評価においては、建物は固定資産税評価額で、敷地の価額は持分の割合で案分して計算するだけで、階層等の要素は考慮されません。国税庁の実態調査によると市場価格(中古物件としての売却価格)と相続税評価額のかい離率は平均で3倍、最大7倍もかい離していることが判明しました。

こうした状況の中で、国税庁は10月29日に記者発表をして見解を示しました。

以下、「当庁としては、実質的な租税負担の公平の観点から看過しがたい事態がある場合には、これまでも財産評価基本通達6項を活用してきたところですが、今後も、適正な課税の観点から財産評価基本通達6項の運用を行いたいと考えております。」という内容でした。

相続財産は、あくまで通達に定められた方法で評価することが原則ですが、画一的に適用すると適正な評価が出来ないケースも想定され本通達6項では例外的な評価の方法が設けられています。

以上のとおり、行き過ぎたタワーマンション節税に注意喚起がなされました。

 

*財産評価基本通達6項

この通達の定めによって評価することが著しく不適当と認められる財産の価額は、国税庁長官の指示を受けて評価する。

 

entryの検索

月別ブログ記事一覧

カテゴリ

TAO相続支援センター 0466-52-7531 〒251-0025 神奈川県藤沢市鵠沼石上1-1-15藤沢リラビル3F

まずはご相談ください 0466-52-7531 BLOG 相続にまつわる情報
相続についてよくある質問 セミナー相談会
TAO税理士法人 オフィシャルサイト 株式会社湘南財団 コンサルタンツ(SPC)
TAO社会保険労務士法
国税庁
相続税試算

特集