2023.04.24更新

遺言執行者は、遺言により指定しますが、指定がない場合は、利害関係人が家庭裁判所に申し立てることで選任できます。

 

一般的に、遺言者の逝去により相続が開始されますが、遺言書があればその内容に従い財産が受け継がれます。この財産の引き渡しを行うのが遺言執行者です。

具体的には民法に次のとおり規定されています。

 

第1007条(遺言執行者の任務の開始)
1 遺言執行者が就職を承諾したときは、直ちにその任務を行わなければならない。
2 遺言執行者は、その任務を開始したときは、遅滞なく、遺言の内容を相続人に通知しなければならない。

 

第1011条(相続財産の目録の作成)
1遺言執行者は、遅滞なく、相続財産の目録を作成して、相続人に交付しなければならない。
2 遺言執行者は、相続人の請求があるときは、その立会いをもって相続財産の目録を作成し、又は公証人にこれを作成させなければならない。

 

上記のとおり、遺言内容の実現のために遺言執行者が負っている開示に関する義務は、相続人に対してのみに限定されており、その実現は遺言執行者の役割とされています。

したがって、基本的に相続人が遺言について何か義務を負うという仕組みにはなっておりませんので、仮に、法定相続人ではない受遺者がいた場合でも、相続人はその受遺者に遺言を開示する義務を負はないこととなります。

2023.04.20更新

相続又は遺贈により取得した被相続人の居住用家屋又はその敷地等を売却した時に最大3,000万円を譲渡所得から差し引くことができる特例(以下、「空家特例」)が、令和5年度税制改正大綱において4年間延長されました。

 

ただし、特例の適用条件等について、一部見直され、次のとおり改正されます。


①特別控除額の上限の縮小
相続人の数による制限が追加されました。被相続人の居住用不動産を取得した相続人の数が3人以上いれば、控除上限額が2,000万円に引き下がります。

 

②耐震リフォームや家屋の除去要件の緩和
相続により取得した家屋又はその敷地等の譲渡をした場合において、当該家屋が、譲渡の日の属する年の翌年2月15日までに、以下の条件に該当すれば「空家特例」が適用できることとしました。

・耐震基準に適合することとなった場合
・家屋全部の取壊しもしくは除却がされ、またはその全部が滅失した場合

 

これまでは、この「空家特例」を使う場合、売主が耐震工事をしてから売る、又は更地にしてから売る必要がありました。しかし、今回の改正により、加えて買主が買った後に耐震工事を行う、或いは更地にするという場合にも「空家特例」が認められることになります。このように買主の裁量に任せて耐震工事などができることで、特例適用の使い勝手がとてもよくなりそうです。

 

なお、「空家特例」の適用期間は令和6年1月1日から令和9年12月31日までの譲渡について適用されます。

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