財産評価基本通達に基づき土地の評価を行う場合、まず「地目」「評価単位」「地積」という3つのキーワードを押さえておく必要があります。
最初のキーワード「地目」ですが、通達では次の9つの地目ごとに評価方法を定めています。
【ポイント】税法上の地目
宅地・田・畑・山林・原野・牧場・池沼・鉱泉地・雑種地
このなかで、財産的価値が大きく最も重要と考えられるのは宅地です。地目の判定は土地の現況で判定します。登記簿上は山林や畑となっていても、宅地として利用されていれば宅地としての評価を行いますので留意が必要です。
2つめのキーワードは「評価単位」です。通達では宅地の評価単位を「1画地の宅地」としています。これは利用の単位となっている1区画の宅地のことですから、必ずしも1筆(登記簿上の単位)の宅地とは限らず、2筆以上の宅地が「1画地の宅地」となる場合もあります。逆に1筆の宅地が2画地以上の宅地として利用されている場合もあるのです。
最後のキーワードが「地積」です。当該地積は実際の面積であるため、登記簿上の地積であるとは限りません。実務上は測量図のある土地については当該地積面積を使います。ただし、測量図のない全ての土地について実測を求めているわけではありませんので、縄延び等の事情により地積が著しく不合理と判断されるような場合を除いては登記簿上の面積を使うこととなります。